友あり遠方より来る(後編)

その日私は仕事があった。

緊張が走る。

今日も目いっぱい働いた。

今日は友人と会う。

お弁当箱を提げたくない。

お昼はパン屋さんで買ったものを食べた。

 

就業時間が終わった。

帰ろうとしたその時

「待って!チョコレート食べてって!」

どうしたのだろう。

ゴディバのチョコレートを頂いた。

誰か旅行で大陸の方に行ったらしい。

そのおみやげが…ゴディバですか。

私はお礼を言ってひとつもらい、走って

会社を離れた。

 

娘に電話して、駅で会おうと言った。

ところが

詳しい待ち合わせ場所を言うのを忘れてしまった。

私は焦った。

大慌てでメールを打ち、

駅に着いたら即待ち合わせ場所をチェック、しかし

いない…、そろそろついてもいい頃だぞ。

ハッ

もしや

私はバスターミナルへ行った。

すると

ちょうどバスから娘が出てくるところだった。

これで安心。

私は友人との待ち合わせ場所へ急いだ。

 

友人も子供を連れてきていた。

約20年離れてた友人は私がどう変わったかちょっとは心配してたのだろう。

最初は言葉を選んでいたのが分かった。

 

娘が生まれた時

実はこの友人、「遊びに行ってもいい?」と言ったことがある。

その気持ちはわかる。

しかし、私の状況はとんでもないことになっていた。

あまりお遊びのお誘いを断らない私が断ったのだ。

正確には

友達が少ない私がお誘いを断るとは夢にも思わなかった。

その頃既に大病を患っていた私だが、まだ病気が分からず、

調子が悪いと困っていたころだった。

心配してくれてたのかもしれない。

 

私たちは座れる店に入れた。

そこでひとしきり話し、

今度私の郷においでと言ってくれた。

何かおみやげをとアンテナショップを探したが

ここから遠いことが分かりちょっと残念。

 

そして私らは帰路についた。

数時間後メールが届き、

記念写真をもらった。

 

はしゃいでしまった私は、

実際疲れていた。

こんな時はお風呂だと

久しぶりにお風呂を沸かした。

そして私はまた日常に追われることとなった。

 

それではこの辺で。